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デザイン、サプライ、設計に関する様々な話題をご提供します。
弊社のビジネスに留まらず、美しいもの、興味を惹かれたものを森下工房(株)社長が撮影し た写真と共にお届けします。
お客様のビジネスや新しいアイデアにお役立てください。
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〒390-1516 長野県松本市安曇上高地4469
名称 | ウェストン碑 |
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見所 | 梓川沿いの散策コースを歩いていると現れる休憩スポットで、登山客を見守るように静かに佇むレリーフ。日本人に登山を伝え、世界に北アルプスを伝えた宣教師。 |
制作 | 昭和12年(1594年) 現在のレリーフは昭和40年(1965年)にリニューアルしたもの |
この写真について
お話しします。
上高地を有名にした文筆家といえば皆様真っ先に芥川龍之介が思い浮かぶでしょう。上高地を流れる梓川が「河童」の舞台だと聞けば、授業で習った記憶が甦る方もおられるはず。
一方で、北アルプスを今のような登山の聖地にした立役者は「ウォルター・ウェストン」。明治時代にイギリスから来日した宣教師です。
彼は敬虔な聖職者である一方、イギリスの王立地理学会のメンバーであり、非常に精力的な登山家でありました。日本を訪れた齢30の若きイギリス人男性は富士山を初めとして関東から九州まで各地の山々を登りました。
古い時代の日本で登山と言えば猟師や木こり、炭焼きが出向いて生計を立てるものであり、燃料としての木材の割り当てを村々で管理する場でありました。
(もしくは修験者やお坊さんの修行の場などでしょうか)
そんな日本人に、ウェストンはスポーツとしての登山、自然と親しみ人生の楽しみとして行う登山を伝えたのです。
そしてウェストンは明治時代の日本での貴重な登山体験を記した「日本アルプスの登山と探検」をイギリスで出版、世界に「日本アルプス」という言葉と共に日本の山岳の魅力を伝えたのです。
山歩きと聞いて臆する方もおられますが、今年のような猛暑の年に、上高地の夏の涼しさはまさに別世界です。この素晴らしい場所に1度は足を運んで頂きたいところです。
現在、ウェストンが紹介した北アルプスの魅力を守るため、上高地では自家用車での入場制限など観光地としては厳しいルールの元に自然環境を保護しています。
紳士淑女の皆様にはご当地のルールを一読の上、上高地をお楽しみください。
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